ポキッと真空管が折れた?(最終回)
ポキッと真空管が折れた?(最終回)
こんにちは、真空管専門店 ヴィンテージサウンド 代表の佐々木です。
ガイドピンが折損する原因は、ソケットに実装する際または外す際に、ガイドピンをガイド穴に挿通させた状態で、真空管を傾けることにより、テコの原理でガイドピンに力がかかることです。
運悪く、ガイドピンが折損した場合、気になるのは、使えるのかどうかだと思います。
安心してください。
ガイドピン自体は、電気的には全く関係が無い部材ですので、折損しようが、真空管の動作には影響しません。
ただ、ソケットに真空管を実装する際には、ピンの位置を間違わないようにする必要があります。
この画像は、真空管のソケット部分を裏側から見た様子です。中央部分がガイドピンで、その周縁部にピンが配設されています。このように、ガイドピン自体は、樹脂製で電気的には無関係です。
ここで、ガイドピンが折損した場合に、アロンアルファで接着しようとする人がいますが、無駄な努力ですのでやめましょう。アロンアルファで接着しても、すぐに折損してしまいます。
ガイドピンの構造を有するEL34(左)とKT88(右)を並べてみました。
どちらが、折損しやすと思いますか?
答えは、おわかりでしょう。
直径が大きいKT88(右)がテコ原理がシビアに効いてくるため折損しやすいのです。
真空管を着脱する場合には、できるだけ垂直方向に動かすことが折損防止の特効薬となります。
ガイドピンが折損しても真空管は動きますが、精神衛生上良くありませんので、みなさんも気を付けてください。
ちなみに、ガイドピンが折損した場合に、代用ガイドピンのような部材が存在しますが、弊社ではあついがありません。
2011.1.15
Good music !
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