ポキッと真空管が折れた?(その3)

ポキッと真空管が折れた?(その3)

こんにちは、真空管専門店 ヴィンテージサウンド 代表の佐々木です。

本日、2回目の投稿です。

まずは、前回の答えから、

ガイドピンは、その名の通り、真空管のピンを正確な実装位置に案内するという重要な役目をしております。

真空管ソケットとガイドピン

画像の左は真空管ソケット(メスコネクタ)、右が真空管オスコネクタ)です。左の真空管ソケットには、中央にガイドピンが挿通されるガイド穴と、その周縁部に8つのピン穴がそれぞれ形成されております。

左のガイド穴の12時方向には、右のガイドピンと同じ形状の切り欠きが形成されているのがわかります。この切り欠きとガイドピンの形状により、真空管は、一定方向にしか実装できないようになっているのです。

もし、切り欠きが無かったら、360度いずれの方向にも真空管が実装できるため、電気的には、ソケット側と真空管側とが正しく接続できなくなり、正常に動作しなくなります。

もっとも、ガイドピンによる真空管の実装位置制御は、戦争と深く関係があると言われております。当時、戦争で使われていた無線機には、真空管が使われていましたが、良く故障するため、頻繁に真空管を交換しなければなりませんでした。

特に、夜間では、敵に察知されないように、無灯火での交換作業が強いられますので、暗闇の中でも、手探りで真空管を早く、正確に交換できるように、ガイドピン方式が採用されとか、されないとか。

事の真相は不明ですが、戦争によって、真空管技術が飛躍的に向上したという背景を考えれば、うなずけます。

そう考えると、我々は、戦争の無い、平和な日本で、真空管を存分に楽しむことができる環境にあることに、感謝しなければなりません。

ふと、真空管と戦争というテーマを考えたとき、あるお客様のことを思い出しました。

次回は、そのお客様との忘れられないエピソードをお話しします。

つづく

2011.1.13                       

Good music !

(c) 2011 VINTAGE SOUND

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